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「エントロピー」||先物-master.com 【05/21update】

エントロピー wikipedia|無料辞書

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エントロピー (entropy) は、物質拡散の程度を表すパラメーターであるいくつか例を挙げる。分子が自由に動き回る気体は、分子が結晶格子に束縛されている固体よりも、エントロピーが大きい。砂糖を水に溶かして水溶液中で拡散させると、砂糖のエントロピーが大きくなる
しかし、本が本棚に並んでいるのと床に散らばっているのとではエントロピーは変わらない。どのような本の並び方(巻数順に並べるか、大きさ順にするかなど)はどちらが乱雑かということは議論できないからである。一般に、エントロピーが乱雑さを表すというのは、原子・分子のレベルでの話であり、我々の暮らしている大きさの世界の話と混同してはならない。。はじめは熱力学の研究対象であったが、研究が進むにつれ、物質から得られる情報に関係があることが指摘され、情報理論にも応用されるようになった。
一般に記号 S を用いて表され、S = kB ln Ω と定義される。ここで、Ω は物質がとる状態の数、kBボルツマン定数である[外部リンク] IUPAC Gold Book - entropy, S。この定義より、エントロピーはボルツマン定数と同じ J?K-1次元をもつ。

◆ 熱力学におけるエントロピー
マクロへの熱の移動を表す示量性状態量を表す。

◇ 定義
適当に状態Oの時の初期値S(O)を定めておく。状態Oから状態Aまで、可逆の経路C を辿って移った時、状態AのエントロピーS(A)を
:S(\mathrm)=S(\mathrm)+\int_C\frac(Q: 系が受け取る熱量T: 系の温度)
と定義する。

◇ 導出
独立変数として系の温度Tともう一つ他の状態量をとることとする。
クラウジウスの不等式より、n温度可逆サイクル(断熱過程と準静的等温過程を交互に繰り返すことによって得られる)において
:\sum_^n\frac=0(Qi: 系が熱源iから受け取る熱量、Ti: 熱源iの温度、なお可逆サイクルであるためTiは熱源iから熱を受け取る時の系の温度に等しい)
である。これよりn→∞とすると、
:\oint\frac=0
が導ける。
つまり、前述の通りS(\mathrm)=S(\mathrm)+\int_C\fracと定義すると、S(A)は過程Cに依存しない状態量となる。

◇ エントロピー増大則
状態Aから状態Bへと移る任意の過程Xと、可逆過程Cを考え、C-1Cの逆過程とする。この時XC-1を連結させた過程はサイクルとなる。
このサイクルについて、導出と同様にクラウジウスの不等式から\oint\frac\le0が導ける(Te: 熱源の温度、一般に系の温度と一致しないことに注意)。つまり、\int_X\frac+\int_ -->\frac\le0である。
この時C-1の過程中においては、この過程は可逆過程であるから、熱源の温度Teは系の温度Tに一致する。従って
:\int_X\frac+\int_ -->\frac\le0
、つまり
:\int_X\frac\le\int_\frac
となる。ところが、

▲上へ / ▼下へ

:\int_\frac=S(\mathrm)-S(\mathrm)
であるために、
:S(\mathrm)+\int_\frac\le S(\mathrm)
となる。
これより、特に断熱系(外から仕事が加えられても良い)においてはd'Q=0なので、S(\mathrm)\leq S(\mathrm)という結果が求められる。このことを指してエントロピー増大則という。熱力学第二法則と同値なクラウジウスの不等式からこれが求められたことにより、熱力学第一法則エネルギー保存則と対応するのになぞらえて熱力学第二法則とエントロピー増大則を対応させることもある。なお、熱の出入りがある系ではエントロピーが減少することも当然起こり得る(先の解説において\int_\fracが十分小さい場合がその例である)。

◇ 性質
エントロピーは物や熱の属性で、それらに対する拡散の程度を表す示量性状態量である。
エントロピーが増加するために、熱エネルギーのすべてを他のエネルギーに変換することはできない。したがって、熱エネルギーは低品質のエネルギーとも呼ばれる。
化学反応や電場・磁場等の影響がない時、熱力学第一法則よりdU=d'Q+d'W(U: 系の内部エネルギーQ: 系に与えた熱量、W:系に与えられた仕事)と表すことができる。平衡状態であれば、d'W=-PdV(P: 系の圧力、V: 系の体積)であることと、エントロピーの定義を変形したd'Q=TdSより、
:dU = TdS - PdV
と、内部エネルギーを完全微分の形で表すことができる。
似た用語のエンタルピーとは別ものであり、注意を要する。

◆ 統計力学におけるエントロピー
熱平衡状態に達した孤立系の取りうる微視的状態数をΩとして、ボルツマン定数kBとした時、エントロピーS
:S = k_B \ln \Omega
で表される。
また、等確率の原理より、ある微視的状態をとる確率P\sum P\Omega=1を満たすことから、
:S = -k_B \sum P \ln P
と表すこともできる。
すなわち、統計力学におけるエントロピーは情報理論におけるエントロピーと定数倍を除いて一致する。

◆ ブラックホールにおけるエントロピー
ブラックホールのエントロピーは表面積に比例する。
:S = \frac
ここでAはブラックホールの事象の地平面の面積、\hbarディラック定数(割られたプランク定数)、kボルツマン定数G重力定数c光速度そしてSがエントロピーである。

◆ 生物学におけるエントロピー
シュレーディンガーは、生命をネゲントロピー(負のエントロピー)を取り入れエントロピーの増大を相殺することで定常状態を保持している開放定常系とした。