通常の
天然ゴムは
南アメリカ原産の
パラゴムノキ(
Hevea brasiliensis)の樹液から採れるもので100%
cis(シス)型のポリ-1,4-イソプレン構造をしているが、ガタパーチャは100%
trans(トランス)型のポリ-1,4-イソプレンである
[日本化学会編「化学便覧 応用化学編 第6版」丸善 (2003/01) 16.7.3 天然樹脂]。
trans型のイソプレンは
cis型に比べ分子鎖間にはたらく分子間力が強く、そのためガタパーチャは通常の天然ゴムより固く強靭で弾性が低い。色は白色である。
マレーでは古くから利用されていたが、西洋にその存在が知られたのは
1842年。空気中では酸化されやすいが水中ではほとんど変質しないという性質と絶縁性の高さから、1850年代から高分子化合物が利用されるまで海底電線の被覆材となった。ドイツの
ヴェルナー・フォン・ジーメンスとハルスケが
地下ケーブルのために発明した被覆導線だが原産地のマレー・ボルネオを支配していたイギリスが、栽培、輸入、販売を独占。海底電信線を敷き国際通信大国となったイギリスに対抗するためドイツと日本は有線とは別に無線通信の研究を始めることとなる(
井上照幸・
大東文化大学教授の「KDD IDC ITJ」(大月書店)参照)。