花弁の黒点が死を連想させたため、
古代ギリシャ人はそら豆を葬儀に用い、中にはそら豆を不吉として嫌う向きもあった。古代ギリシアの
数学者・
哲学者で『
ピタゴラス(三平方)の定理』等で有名な
ピュタゴラスはそら豆の中空の茎が冥界(
ハデス)と地上を結んでおり、豆には死者の魂が入っているかも知れないと考えた。現代ギリシアでは「fava」はそら豆でなく
えんどう豆を意味する。
古代ローマ人もそら豆を葬儀に用いたが、そら豆を食べることは厭わず、葬儀の際の食事に供することもした。
イタリアでは、現在にいたるまで「甘いそら豆」(fave dolci)や「死者のそら豆」(fave dei morte)という、細かく刻んだアーモンド、卵白、砂糖で作ったそら豆形の菓子を
死者の日(「I Morti」)に作って食べる習慣がある。