聯燈会要・釈迦牟尼仏章には「世尊在霊山会上。拈華示衆。衆皆黙然。唯迦葉破顔微笑。世尊云。吾有正法眼蔵、涅槃妙心、実相無相、微妙法門、不立文字、教外別伝。付属摩訶迦葉」とある。また大梵天王問仏決疑経にも「正法眼蔵・涅槃妙心、微妙(みみょう)法門あり、文字を立てず教外に別伝して迦葉に付属す」とある。
この伝説は、経論律の
三蔵には説かれておらず、禅宗興隆当時に他宗の
教判やその実証に対抗するために案出されたものとされ、唐の
徳宗の末頃に金陵の
沙門である
慧炬が寶林傳を撰して、この伝説を記述し、その宗を誇大にしたことから始まるといわれる。宋代以降に
人天眼目、
無門関、
五燈会元、廣燈録、聯燈会要などにこの伝説が記載されるようになり、宋の
王安石はこの事は大梵天王問仏決疑経に出典されると述べている。ただし今日では、大梵天王問仏決疑経は、後にこの説話を根拠付けるために創作された経典、つまり
偽経だとされている。