例えば、「
未成年者を
略取し、又は
誘拐した者は、3月以上5年以下の
懲役に処する。」(刑法224条)との法令があったとする。この法令の法益は未成年者の
保護者の
監護権であると考えると、
親権者である
父が、親権者である
母のもとから
幼児を誘拐しても、何ら法益を侵害しておらず、
違法性がない(つまり、犯罪は成立しない。
犯罪を参照。)と解釈する余地がある(最高裁平成15年3月18日決定
刑集57巻3号371頁参照)。また、この法令の法益は未成年者の
移動の
自由であると考えると、自由に移動する
意思も能力もまだ持たない
乳児を略取しても、何ら法益を侵害しておらず、違法性がないと解釈する余地がある。